こんにちは!ウエブル広報です。
WEBLEでは今年から、ますますウェブ分析・解析に力を入れていきたいと思います。
質問:日本も含めて全世界の企業がGoogle Analytics 4に切り替わるタイミングはどのタイミングなのでしょうか?
というご質問をお客様からいただきました。
ありがとうございます。
最近、このようなGoogle Analytics 4(以下、GA4)のご質問を多くいただいております。
他にも、
・GA4へ切り替わるタイミングはいつなの?
・GA4には一斉に切り替わるのか?
・従来のGAは今まで通り使えるのか?
などなど、多くの疑問をよせていただいています。
それだけGA4について、多くのみなさまが、興味を持ち始めている証拠ではないでしょうか。
今日はこのGA4に切り替わるタイミングについて、独断と偏見ですが考えてみたいと思います。
GA4を分析ツールとして使うのはまだ早い
はい、結論から先に言いますと、「分析ツールとして使うのはまだ早い」というのが現時点での見解です。
webアナリストの重鎮の方や、多くの代理店からも、「時期尚早」というコメントを多く見かけます。
私も同意です。
分析ツールとしての使い方が、まだ全くわからない状態だからです。
(少しずつ機能が増え、使い方もわかってくると予想はされますが。)
GA4は従来のGAと併用できるので、導入しておくのがおすすめ
ただし、今からGA4のデータをため始めるのは早くないと思っています。
少しずつイベントや目標設定なども、しておいた方が良さそうです。
ちなみにGA4は従来のGA(Universal Analytics:UA)と並行して使えます。
GA4を導入したからと言って、今使っているGAが使えなくなるわけではないので、ぜひ導入して準備してみてください。
少しずつGA4で分析するケースが周囲でも出てきたなと思ったときに、事前に設定しておくと、経験や知見がある状態でスタートできますし、アドバンテージを得た状態でGA4を使った運営ができます。
一方で、もしかしたらGA4が大衆的に全く向いてないからという事情で、新しい代役のツールが出てくる可能性もあり、或いは結局、従来のGA(UA)が今まで通り使われることになるかもしれません。
▼従来のGA(上)とGA4(下)のレポート画面。同じユーザー属性レポートだけどこれだけ違う。
すべてあくまで推測ですが、未来のことは誰にもわかりません。
GA4になってもならなくても大丈夫なように、準備をしておくことは大切だと個人的には考えています。
GA4に切り替わるタイミングは?
私は都内と地方両方を行き来してデジタルマーケティングに携わっていますが、このGA4の波はじわじわと来ていることを感じます。
2020年の12月までは、世に流れてくるGA4関連記事は設定に関する内容が多く見受けられましたが、年が明けると少しずつですが海外の方からGA4を使った分析手法の記事が見受けられるようになってきているのです。
GA4ではバージョンアップが頻繁に実施中
ただし、繰り返し言いますが、GA4で分析を開始するのはまだ早いと考えます。
なぜなら、バージョンアップが頻繁に実施されており、安定的に運用するには不確定要素が多すぎる状態だからです。
1月だけでも、以下のようなバージョンアップが報告されています。
2021年1月のGoogle AnalyticsとSearch Consoleドキュメント系アップデート
まだampはどうなるかなどといった、他要素との絡みもあり、これからもバージョンアップは継続されていくことでしょう。
GA4に切り替わるタイミングはそれぞれ
では、あらためて、切り替わるタイミングについて触れてみます。
切り替えるにはまだ早いというのが大前提ですが、切り替わるタイミングは、各企業や担当者それぞれの判断に委ねらるのではないかと考えています。
というのも「はい今日からみんなGA4を使ってねー」という、Xデーみたいなものは来ないからです。
もしかしたらいつか「従来のGA(UA)が使えなくなります」という告知はあるかもしれませんが、あったとしても、まだ先の話でしょう。
少しずつ、各企業がGA4にシフトしていくのではないかと思います。
予想される2つの大きな波
GA4への切り替えを促す大きな波があるとすれば、ポジティブとネガティブの2つのケースが予想されます。
まずポジティブな予想としては、GA4の参考書が出たりすることで移行の波が強まるケースがあり得ます。「誰か」「何か」による強烈な先導者が出てくると、移行のスピードは速くなるでしょう。
一方、ネガティブな予想としては、先ほど触れたように、従来のGA(UA)がなくなったり、Cookieベースによる分析が今以上にできなくなったりして、以降を余儀なくされるケースがあり得ます。もう今のGAは使えなくなりますので、代替ツールとしてGA4への移行が速まるでしょう。
ITPやCookieの利用廃止の問題も、GA4の利用促進の要因になりうる
先のネガティブな予想で触れたように、移行に影響を及ぼす観点として「ITP」「Cookieの利用廃止」の話題があります。
(ITP:Intelligent Tracking Preventionの略。Appleがsafariに搭載しているトラッキング防止機能。)
ITPによって、Safariでは、ファーストパーティもサードパーティともにCookieは即時削除になり(正確に言うとちょっと違うけど)、GAにおいてリピーターがほとんど新規と見なされるなど、正確なデータ計測に既に影響を及ぼしています。
更にchromeでも、2021年内にはサードパーティによるCookieが完全にブロックされるようになるため、従来のGA(UA)で取得できるデータは、ますます少なくなってくると予想されます。
【コラム】サードパーティcookieの廃止へのスケジュールと置き換え技術 (1)
こうして従来のGAで取得できるデータの質と量が下がることで、GA4への移行の重要度は増してくる可能性があるのです。
つらつらと書きましたが、一斉に移行することはなく、少しずつ各企業のタイミングでシフトしていく。
そのタイミングは先導者が現れたり、何か既存のものが使えなくなるタイミングで加速していくというのが私の考えです。
GA4はいつから導入すればいい?
繰り返しになりますので端的に述べますが、GA4を導入し、データをためておいたり、目標やイベントを設定しておいたりする分には、今から実施しておくのがおすすめです。設定方法も多くのサイトで掲載されています。
今後もバージョンアップは繰り返されることが予想されますので、その度に、変更を把握する手間がかかることは、念頭に入れておいた方が良さそうですが、これも勉強のうちと思えば、挑戦してみて損はないでしょう。
今までのGAはどうなるのか?
今までのGA(UA)はどうなるのか、みなさん気になると思います。
私も無責任なことは言えませんが、
「なぜGoogleは新しいGA、つまりGA4をリリースしたのか?」
という切り口から考えると見えてきそうです。
少なくとも言えることは、これまでのCookieやデバイスベースでデータを取得していたGAでは計測や分析に限界があるということです。
前述しましたがSafariでは、ITPにより、リピーターであってもほとんどが新規と見なされています。
GAに限らずですが、従来のCookieベースの分析ツールでは、ITPによって精緻な分析ができなくなっているのです。
さらに今後、ますますCookieは追えなくなりますので、従来のGAでは大したデータが取得できなくなる可能性があります。
これにより、従来のGA(UA)が残ったとしても、取得できるデータが限られてきますので、自然と使う項目も少なくなり、使う企業も少なくなってくるのではないか、あっても使えなくなってくるのではないか、というのが私の見解です。
さいごに
既に使ったことがある人は、実感していることと思いますが、同じGAでも、従来のGAと、GA4は全く違うプロダクトと考えておいた方が良いでしょう。
今までのGAにちょっと毛が生えたレベルなんて思っていると面食らいます。
ちなみにGA4でも、最近はデモアカウントが共有されていますのでよかったら使ってみてください。
実際に今までのGAと、どれくらい違うのか確認しておくと良いかと思います^^
実装はできませんが分析レポートなどを見ることはできます!
GA4デモアカウント
Google Merchandise Store と Flood-It! のデータを使った実践的な学習
WEBLEでは解析チームメンバーで「GA4研究所」を発足しました!
これからもGA4にまつわる情報をシェアしていきたいと思います。
それではまたー。