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【セミナーダイジェスト①前半】DXとマーケティング超入門~デジタル時代のコミュニケーションと組織変革~|2022年2月1~2週のウエブル週報

ウエブル週報
AUTHOR 増子 愛

ウエブルの増子です。

この2月に「DXとマーケティング超入門~デジタル時代のコミュニケーションと組織変革~」と題して、セミナーに登壇させていただきました。
当初登壇の打診を頂いたときは、DXという壮大なテーマを語らせていただいてよいものかと躊躇いがありました。しかしすべての企業が、当たり前にデジタルを実装してビジネスを設計していくことが求められる時代。とっつきにくいテーマだからこそ、わかりやすく把握できる機会が必要です。「DXってぶっちゃけよくわからない。」「どこから手を付けていいかわからない。」という初心者の方にも、超わかりやすく解説しようと決意して臨みました。

本記事では、そんなDXセミナーの内容をダイジェスト版でレポートいたします。
(149枚のスライドから、一部だけの掲載です。)


オンライン開催になり、定員の2倍を超えるお申し込みに、うれしいやら驚愕するやら。半分がはじめましての方、もう半分が、同業仲間・お客様・高校や大学の友人や先輩・社員たち・インキュベーションでお世話になっている皆様のご参加。ご職業も、経営者・会社役員の方から、会社員、起業準備中、フリーランス、学生さんまで様々でした。

ことDXに関しては、こんなお声をよく耳にします。

  • DXが必要と言われるけど、そもそもDXがわからない。
  • 世の中にどんな事例があるのか知りたい。
  • デジタルの必要性に関して、社内での認識がする合わない。
  • 自社でどう対応したらいいかわからない。

そんな方向けに、本セミナーでは、DXの要点や事例、よくある課題や解決策、実践にあたっての進め方のヒントを解説しました。

DXが広すぎるので、情報のバランスには少々気を配りまして、前半はマクロ(世界や全国的なトレンド・DXの概論)な話を押さえつつ、後半は徐々にミクロ(身近な会社や業務で実践のヒント・失敗あるある)な話へ移行する構成に。20件ほどの事例も織り交ぜ、抽象と具体をいったりきたりしながら、イメージを持って頂けるよう心がけました。

01.自己紹介とウエブルのデジタル活用

冒頭には少しだけ自己紹介。

2016年からリモートワークの会社として、働き方を追求

2016年の設立から、デジタルツール(チャットやオンライン会議)を活用して、リモートワークとフレックスタイムで、物理的・時間的制約から自由な働き方にトライする自社の取り組みについてお話ししました。

子育て等のライフと両立をしながら、フレックスタイムでメンバーが能力を発揮。メンバー16名中13名が子育て中です。
もちろん子育てをしていなくても、時間的に柔軟な働き方を享受できます。子供の送迎やお世話のみならず、犬の散歩、通院などで中抜けをしても、影響が最小限になるような働き方になっています。

勤務地自由のウエブル。離れた地域のメンバーと、リモートチームで働いていることも特徴です。
2021年はコロナの影響もあり、フルオンラインの選考で2名を採用。転勤族の奥さんでも、ご主人のお仕事による転勤で仕事を辞めることなく継続できます。

お客様も地方3割、首都圏1割。地方にいても首都圏のプロジェクトに、首都圏にいても地方のプロジェクトに参画できます。

ウエブルのDX・デジタル活用支援サービス

ウエブルでは、従来のWEBサイト制作・システム開発などの他に、デジタル化やDXに取り組まれる企業様向けに、上記のような伴走型のサポートをご提供しています。


今回のセミナーでは、このような自社でのデジタル支援の知見と、世の中のレポートや事例を掛け合わせて、DXについて解説していきます。

02.DX概論 世の中の事例とポイントを押さえる

いよいよ本題です。

DXの定義


経産省や、DXの権威であるマイケル・ウェイド教授の文献をもとに、まずはDXの定義から解説です。
いわずもがな、DXはデジタル活用が目的ではなく、データやデジタル技術の活用により、「製品やサービス・ビジネスモデル・業務・組織プロセス・企業文化・風土」などをまるっと変革すること。
その先には、競争上の優位性の確立や業績の改善というゴールがあります。

経済産業省DXレポートと2025年の崖


DXが日本で注目されたきっかけとして、経産省発行した「DXレポート」があります。レポートでは、レガシーシステムに人や資金などのリソースがとられて、攻めのデジタル投資ができない構造に陥ってる日本の構造を指摘。それを克服できなければ2025年以降、毎年最大12兆円の損失が出ると言われています。これが「2025年の崖」と言われる現象。
一方、クラウドなどの活用を通じて克服できれば130兆円のGDP押し上げが見込めます。

失われた30年とイノベーションのジレンマ


ここでクイズです。日本の競争力って世界で何位でしょう?1990年は1位でした。
(本セミナーでは、Zoomのチャット欄を活用した、参加型で実施しました。多数の回答で盛り上げて頂き、ありがとうございました!)

ショッキングなことに2022年は31位。なぜ日本の競争力は低下してしまったのでしょうか…
(チャット欄にもピエンの絵文字が並びました。)

原因はいろいろありますが、まずは「イノベーションのジレンマ」と言われる現象です。


それに関連した事象として「カニバリゼーション」があります。
既存の企業内で、収益性の高い既存事業と、まだ収益性が低い新規事業が共食いになり、後者が育たない現象がおこりがちに。

両利きの経営
それらを突破する方法として「両利きの経営」などの理論も解説。

日本企業は、デジタルを活用して業務の効率化を行い、余裕が出たリソースを攻めの投資に回すことで、スピーディーに世界に新しいサービスや製品を打ち出していく体制づくりが求められています。

DXの3段階

さて、「DXはただのデジタル化じゃないよ」という話も耳にしたことがあるかもしれませんが、ここで言葉の定義を整理してみましょう。

DXにはこのように3つの段階があります。

  1. デジタイゼーション(デジタルへの置き換え)
  2. デジタライゼーション(デジタルの活用)
  3. デジタルトランスフォーメーション(ビジネスモデルの変革を伴う、真のDX)

1、2はデジタル化、3は真のDXといわれるものですが、世の中でDXを語るときに、1、2を指しているケースも結構見受けられます。

真のDXじゃないと意味がないのか?

では、真のDXでないと意味がないのか?そんなことはありません。

まだ業務の現場で、ちょっとしたデジタル化をすることで業績が改善する余地がいっぱいあります。
そしてデジタル化を進めておくことで、いざ真のDXに取り組もうとしたときに、変革しやすい基盤を作ととのえることができるのです。
どこから手を付ければ?というポイントは後半でお伝えしていきます。

ここでいったん、DXにまつわる事例や用語についてもう少し見ていきましょう。

DXの主な事例

 

コロナで店舗を休業した期間も業績を上げたマクドナルド。
モバイルオーダー、Uber Eats、Mac Delivery 等の導入で非接触なユーザー体験やテイクアウトを強化したことが功を奏しました。


地方銀行には珍しく、独自のキャッシュレス決済「Payどん」を開発した鹿児島銀行。鹿児島銀行に口座があればだれでも利用でき、はじめての人にも使いやすいUIのアプリで決済ができます。
キャッシュレス決済オンリーのショッピング施設「よかど鹿児島」は高齢者の利用も多いとか。


老舗の「ゑびや大食堂」は、データとAIで来客を予想し、無駄な仕入れと廃棄ロスの防止、無駄な出勤の削減を行い業績を伸ばしました。
儲かるだけでなく従業員の幸福度も向上したそうです。そうしてできた、店舗分析サービスを外販することで、次なる収益につなげています。

03.押さえておきたいDXキーワード

この章では、IoT、AI、SaaS(およびXaaS)、スマート工場、VR・AR・MR、サブスクリプション、ダイナミックプライシングなどのキーワードについて解説しました。(スライド掲載は割愛)


マーケティング領域においては「デジタルマーケティング」が注目されています。
従来のWEBマーケティングに加え、AIやIoTやデータなどさまざまなデジタル技術を活用して、よりお客様個別のニーズに合わせた効率的なマーケティングを展開することをめざします。
人をデータで分析すると思うと、無機質にも思えますが、よりお客様1人1人が望むものを提供することで、お客様にとってハッピーなマーケティングができる可能性が多分にあります。

後半につづく

前半の本記事では、世の中のDXにまつわる大きな流れや、主な事例やキーワードを解説しました。
後半の記事では身近な会社や業務で実践のヒント、失敗あるあるなどについてお話していきます。

続きはこちら↓

【セミナーダイジェスト②後半】DXとマーケティング超入門~デジタル時代のコミュニケーションと組織変革~|2022年2月3~4週のウエブル週報

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